三年前に出した承花同人誌を再録しました。今年も50日間の奇妙な旅が始まりましたね。
二次創作なんて気が狂ってないとできないと思いますが、特に長い話を書くとなると最初から最後まで狂い続けていなければならないので、産まれながらの狂人にも時々難しいことがあります。
具体的にどう狂うかというと、原作をもとに作り上げた「私の考えた最高に萌える〇〇」の存在を現実として錯覚し続けることです。私的には。
なので、自分には解釈が難しいキャラクターや、そもそもあんまり好きじゃないキャラクターは、「最高の〇〇」像の作り込みが甘いので、すぐ破綻して現実に引き戻されます。こいつはこんなこと言わないとか、こういう時どう言うのか分からないとか。そういうこと思った瞬間に脳内のボルテージが下がるので、馬力が一気に落ちますし、お話自体も何が言いたいのかよく分からなくなりがちです。私は。
これまでに5ジャンル? で二次創作してきましたが、私が一番狂いっぱなしで一気に書けるのが花京院(ジョジョ)でした。私の中に花京院がもう完璧に住んでるので、こういう時どうするんだ? みたいに考えることがありません。単に付き合いが長いだけかもしれませんが。彼に出会ったのは一桁歳のときなので。
ただこれって要するに、私が「最高の花京院」に付属させている因子のうち、私がもとから自分の中に持っていた因子の割合がメチャクチャ多いということなので、気を抜いた途端に物凄く独りよがりな原作無視のオリキャラになりかねないっていう怖さもあります。
バランスを考えたら時どき正気に戻るくらいが丁度いいんだろうなあ。
一番しっかり形を持って脳内に住んでいるのは花京院ですが、今までに一番自分の狂気にびびらされたのは明智(BASARA)です。何かのイベント合わせで一冊脱稿した直後に宴が発売されて、その中の明智がまぁ~どストライクで、そのまま突発本の原稿を書いて一気に脱稿したんですよ。あのときは完全に明智も居ました、私の中に。で、次の日が大学に一限から行かなきゃいけない日かなんかで、ろくに寝ずに電車に乗ったらね
隣に明智が座ったんですよ
すごく空いてたので七人掛けの一番端に座ったら、隣に明智が座ってきて、こんなに空いてんだから隣に来なくてもいいのに…って普通に思ったんですよね。携帯いじってる視界の端にあの銀髪がちらちら入ってきて、髪なっが…って思ったあたりでハァ!!!って正気に戻りました。怖いね!
何が言いたいのか分からなくなってきた。
再録したこの本は、私の中の花京院がかなり饒舌に喋りまくった話なので、書くのは早かったけど精神的には辛かったですねみたいな感じです。脳内人格兼イマジナリーフレンドみたいなものなので、そういうとこが…そういうとこがダメなんだよお前…! みたいな自問自答をずっとやってた記憶があります。
せっかくサイト作ったんだし、賞味期限を三年間として、それ以前に発行した本は再録していこうかなとか思っています。思っているだけで実現できるかは未定ですが。