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ジョジョ5部アニメのジャパンプレミアから一夜明けましておめでとうございます。
来週から放映が始まるような心境なのに10月って何月のことなんでしょうね。
あのクソ格好いいPVを無限に観て気をまぎらわしたいので、早く公式で出して欲しいと思います。

声優さんからも製作陣からも、プロシュート兄貴とフィレンツェ行き超特急の話題が出て驚きました。
敵サイドにも物語がある、全エピソードをアニメ化する、との言葉もありましたし、きっと暗殺チームや親衛隊にも相応の熱量を掛けてくれるのだと期待しています。
私的には(人気があるからといって)敵サイドのエピソードを増やすオリジナルストーリーの挿入などはせず、ただ原作にあることをそのままなぞって貰えれば大感謝です。

ところで、ノーカットということはソルベのカットは額装されるしメローネの強制猥褻婦女暴行もノーカットなんですよね。ド深夜でお願いしたいですね。あまり世間に気を使いたくないですね。
メローネのベイビィ・フェイスはいつ何時でも誰かと語り合い意見を交換し知見を高めたいと私が望むスタンド上位三体に入ります。あと二体はグレフルか…スティッキィか…その時の気分でころころ変わるな
五部のスタンドは解釈が難しいのが多いですね。

ギャグ二次創作だと変態枠、えっちな奴だと媚薬調達係とエロ方面の便利屋になり易いメローネですが、私的に彼ってそこまで変態じゃないんですよね。私は正気だ。話を聞いてくれ。
メローネが変態扱いされる所以って、全ては彼のスタンド能力の都合によるものであって、彼の性格に由来するものじゃないと思うんですよ。

たぶん
・若い女へ出会い頭に健康状態を聞いてくる
・〃にビンタされて大喜び
・→ついでに自分をビンタした指を舐める
・〃に好みのキスの作法を示させる(ジャンプ掲載時は好みの体位でした)
からの
・スタンドに若い女をレイプさせてスタンドの子を孕ませる
で文句なし極めつけの変態扱いなんですよね。

とりあえず、ここまで性的な方面に全振りしたスタンド能力は唯一無二だと思います。それは間違いない。で、このセクシャルなスタンドはメローネの精神の具現化であることも間違いない。でも、性と生とセックスに直結するスタンド能力だからと言って、メローネがそれを好んでいると考えるのは早計ではないか? パンナコッタ・フーゴさんみたいな例もありますよね?

私がそんな風に穿って見たくなる原因は、女から個人情報が齎されそうになったとき、かなり過敏に反応してそれを拒否したことです。
もしもメローネがエロくて女好きな変態キャラなら(ストレートに考えると、高飛車な女が化け物に犯されて人外の子を産むところを見ると興奮する、みたいな)、エロい目で見ている対象とは長く接したいと思うだろうし、そこに付加価値が付くことを喜ぶと思うんです。
せっかく「私の一族が黙ってない」とか「政財界にも顔が効く」とか自分から喋ろうとしてるんだから、最後まで聞いて「こんな思い上がったクソ女を俺のスタンドで妊婦にしてやるぜ~」って思った方が楽しいじゃないですか。

それなのにメローネ、自分の問いへの答え以外は何も求めないんですよね。わざわざ遮って「そういうのは必要ない」って言っちゃう。
ビンタされて喜んだのも女に殴られて興奮したわけじゃなく、「手首や腰の力の籠め方と反射能力」から健康状態を測り「躊躇なく他人を傷つけられる暴力性」からその性格にも満足して喜んだんですよね。指を舐めたのも血液型を当てるためだったし。
好きな体位を聞いたときに至っては、「立派な子どもを産むため」に「重要なのは君の好みだ」と言った上で「早く決めてくれ、次に進めない」と急かす。
要するにメローネの変態っぽい行動って、全部より良いベイビィを作るための必要条件であって、彼の性欲に結びついていないように見えるんです。事務的というか、彼にはこの「子作り」の過程を楽しむ気が無い。


私の勝手な妄想ってわけじゃないと思うんですよね~。ベイビィ・フェイスというスタンドは
①ターゲットの血を取り込んだ「親機」にターゲットと相性の悪い女を犯させる
②女に産ませた「子機」に女(母親)を喰わせ成長させる
③「子機」に死の概念と殺害方法を教育する
の三段階を経てようやくターゲットの追跡と殺害が可能になる非常にめんどくさい奴ですが、準備が面倒なスタンドほど条件が満たされたときの無敵っぷりも凄いという例にもれず、非常に強力なスタンドです。
(余談ですが、ベイビィのパラメータ評価は合計するとホワイトアルバムに次いで暗殺チームの二番手。彼らのスタンドは主人公チームに居てもおかしくない優秀さです)

で、メローネのことを考えるにあたって問題になるのが、彼が力を入れている?感情を動かしている?のが、①ではなく③のステップだってことなわけです。
産まれたベイビィとのやりとりや、ベイビィを育てる過程ではかなり彼の感情が表現されています。また、教育の時にはメローネがいつもの悪役然とした表情ではない、真顔?素の顔?を見せています。情操教育のためにわざわざ絵本を使用するような、手間を掛ける遊び心もあります。そして、ベイビィとの会話はメローネ学(いま作った)上の非常に重要な示唆も与えてくれます。それが

――お母さんが僕のこと くさいと言っている
――汚らわしく て 気持ち悪い と ののしっている
「ああ、そうらしいな。で、お前はそんな彼女のこと どう思う?」
――なんて いいお母さんだ!
「良しッ!」「良く学習しているぞッ!」
この流れ。また、このあと予想以上に早く成長したベイビィが、制止を聞かず母親を食い殺したときは「いい母親すぎた」「あの女、『殺す』って意志を真っ先に教えてくれたのはいいが早すぎた」と嘆いています。

スタンドは精神力の具現です。ベイビィ・フェイスにはメローネの思想や哲学、記憶、経験が反映されているはずです。
ここまでで分かった、ベイビィの母親として望ましい資質は「父親と相性が悪い」「気性が荒く攻撃的」「酒、煙草、ドラッグ等を常用している」「自分の子どもを口汚く罵る」「幼い子どもに殺意を教える」。そしてそんな母親を「なんて良いお母さんだ」と慕うベイビィは、才能に恵まれよく成長しているモデルなんですね。
…安易に「これメローネの母親なんじゃねえの」と、「自分の母親の再現率が高くなればなるほど強いベイビィ(メローネのアバター)が生まれるんじゃねえの」と、決めつけて終わりたくなってしまう気持ちをぐっと堪えましてもう少し考えます。


思うにベイビィ・フェイスというスタンドを要約するときに、どう取捨選択するかでメローネの捉え方も変わるんです。
先述の3ステップのうち前半部分に重点を置いた場合、「女を犯し孕ませ産ませ食わせる/男女の関係/セックス」がメインになると思います。でも後半を取ったら「子どもを育て父親を探させ殺させる/親子の関係/教育」がメインになるんじゃないでしょうか。私には、メローネがより情熱を注いでいるのが後半の手順に見えるので、私にとってベイビィ・フェイスは後者のスタンドです。
そうすると、子育て・教育を行うための手段として義務的に男女の肉体関係を消化することになるので、私の中のメローネは逆にセックスに執着しません。彼にとって自分のスタンドに女を犯させるのは、より商品価値の高い子孫を産ませるために乳牛や競走馬を交配する感覚ですし、そもそもスタンドによる性行為は「ターゲットの遺伝情報をベイビィに組み込む」手段以上の物ではありません。

スタンドを精神力の具現=もうひとりの自分、として考えを進めた場合、つまりメローネは親であり子でもあるわけです。ベイビィが「良いお母さん」と慕う女はメローネにとっても理想の母。これが先ほどの「理想の母体はメローネの母親説」を推す非常~に薄い根拠です。
自分の母親に似た女から産まれた子どもがもうひとりの自分である、というのはもはや当たり前じゃないでしょうかね! つまりメローネはスタンドを通して自らを産み直し、育て直していると言えます。私的にエモい()のは、「理想的なベイビィはいつかメローネ自身の言うことを聞かなくなる」ということ。(メローネの理想とする)良い子に産まれ、(メローネの理想とする)良い子に育つと、メローネを嫌いその手を離れてしまうんです。

私はそこまで含めてメローネの願望なんだと思っています。つまり迂遠な自己否定ですね。自分に似たベイビィこそが強いスタンドに育つはずなのに、自分の思い通りに動いてくれない。きちんと指示を聞くベイビィは、恐らく思考力も攻撃力も弱いんでしょう。強いベイビィの自滅を見るたび、そして従順なベイビィをデリートするたび(ベイビィはターゲットに合わせた特注生産なので、たとえ生きて仕事を終えたとしても生かしておく意味が無いと思う)、メローネは何を思うのか。
そういうことを考えているときが一番、メローネという男の深淵を覗き込む気分になります。


ここに「父親」の要素を加えてしまうともう考えることが多くなり過ぎてわやですね。ベイビィは教育される前から、つまり生存本能として「ターゲット(父親)を見付ける」機能を持っています。「父親を殺す」機能は教育による後付けなので、メローネの性格や精神を考える要素になる得るのは前者ですね。「母親を喰って成長し、父親を探す子ども」。メローネ本当に…お前は何なんだ…。

何の考察もせずスタンドを見たままに言うと、シャブ中の母親が行きずりの相手との間に作った子として産まれ、両親は気が合わないのであっという間に破局、顔すら覚える前に父親は失踪、日常的に母親からの暴言と暴力に晒されながらも母親を慕い続けた子ども時代、成長して母親の稼ぎを盗む・もしくは薬をやりすぎてラリパッパになった母親を売るなどして得た金で家を飛び出し父親を探し、流れ流れてギャングの殺し屋に…っていう感じなんですけど、スタンドから得られる情報だけでこれだけのストーリー性が生まれるんですよメローネって男は。

ここまで性と生のカルマを鍋で煮凝りにしたようなスタンド(とキャラクター)はそうそう居ないと思うんですが、更にですよ。上の「スタンドからめっちゃ短絡的に考えたメローネ半生」のアウトラインをふんわりなぞるようなキャラクターが居るんですよ。偶然にもそのキャラクターのスタンドは「生命を産み出す」で、これまたふんわり似通ってるんですね。誰だろうなこれ~

第五部主人公、ジョルノ・ジョバァーナ氏です。
2018/07/07(土) 17:02 JOGIO PERMALINK COM(0)
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