鳥 辺 野
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怖い夢が見れますように!
諸君、私はハロウィンが好きだ。
以下略。
今まさに物凄く気分がハロウィンめいているので、pixivからジョジョのハロウィンパラレルを引っ張ってきました。ナナナナナ~♪ナナナナナ~♪
私がジョジョで、手放しで容姿を大絶賛できるのってシーザーとプロシュート兄貴なんですよね。いくら褒めても褒めたりない。承太郎さんとか褒めるの苦手なんだけどな。
山羊角と尻尾生やして逆関節に蹄の付いたシーザーとか爆裂格好いいと思います。プロシュート悪魔は似合うことが予め定められた勝利って感じですよね。蜘蛛の巣柄の紫紺スーツって時点で最初からハロウィンチックな人なので、今さら蝙蝠羽が生えたところでどおってことないでしょう。
コスプレには全く興味が無いのですが、化け物の仮装をいつか絶対してみたいなあと思っています。
キモければキモいほど、グロければグロいほど良い。人間の原型を留めたくないです。これも一種の現実逃避でしょうか。
ディズニーランドもここ数年はクリスマスよりハロウィンの方が来場が多いらしいですし、同じような人は多いんじゃないかなと思います。
可愛さや綺麗さって要するに正しさなんですよね。正しさってルールが決まってるし相対評価だから終わりが無くて息苦しい。悪いことの方がラクだし自由で楽しいんですよ。
ロリータのころ、幼稚園の送迎バスのなかで白雪姫やシンデレラや人魚姫のビデオを見て、王子様に見出されるお姫様よりも自在に魔法を使って望みを叶える魔女の方に憧れたものです。
だってそうじゃん、お姫様はこの先も綺麗さや優しさや勇気を維持しなきゃいけないんだよ。魔女ならいくら醜く老けて意地悪で我儘でも大丈夫、魔女だから。
悪役の方が自由っていうのは少年漫画読んでても思いますね。キチガイの犯罪者とかド変態とか、改心()しない限り主人公チームには入れませんもんね。
私が大ッッッ好きな映画(原作も読んだ)アダムスファミリー、何が好きって価値観の狂いっぷり。パパ(低身長の醜男)とママ(死んで何度も蘇る魔女)の夜の挨拶は「おはよう、今日も不幸かい?」「どん底よ!」
夫婦が愛を囁くのは夜中の墓場で、その文句も「君と出会ったのは新しい墓を掘り返した晩…湿った土の香りが芳しく…土気色の顔が最高にセクシーで…」「いや、恥ずかしい…///」とか
観るたびに笑っちゃうのが、長女(不幸の化身)が長男(悪意の化身)を包丁を持って追いかけまわしてたとき、ママが「こら、ウェンズディ(長女)」って呼び留めて包丁を取り上げ「こっちにしときなさい」って手斧を渡すシーン。あまりに自然なんですよ。
アダムスファミリーの好きなシーンは書き始めると終わらない。どうしてももう一個なら、夫婦が主催した一族のパーティ、舞踏会のシーン。
親戚役のキャストの方々が小人症、巨人症、多毛症、シャム双生児等々…フリークス的な目で見るならインパクト絶大なわけですが、さらーっとしか映らないんですよね。画面の中心は個々の特異な形状じゃなくて、あくまでも一族のパーティなんです。もうねーめっちゃ楽しそうなのみんな。掛かってる曲もなんかマイナーコードなのに激しい妙な曲で、それに合わせて踊る踊る踊る。
ロリ村はあの舞踏会を見たとき物凄く心が楽になりました。卑屈で陰気でダサいデブでも、自分を変えないまま歌って踊って笑えるんです。
観たくなってきたな、アダムスファミリー。1が好きですが、2は姉弟がサマーキャンプに参加させられるところが好き。あそこまでディズニーdisれる映画ある???
今までアダムスファミリーが地上波放送しないのはハチャメチャモラルと宗教イジリや身体障害関係だと思ってましたがD社の差し金ってこともあり得ますね、知らんけど。
1のラストシーン、色々あってハッピーエンドなんだけど、パパの弟のゴメスおじさんが子どもたちと全く同じテンションで遊ぶんですよ。何して遊ぶ!?「死体を起こせ」はどう!? そりゃいい!やろう!!→スコップ持って墓場へGO(真夜中)
これ、普通のファミリードラマならかなり異様ですよね。小学生の子どもたちと同レベルではしゃぎまわる中年男。たぶん子供たちを優しく監督するのが大人のあるべき姿です。遊びの内容は言うに及ばず。
だがそんなの知ったこっちゃねえ
こーーーいうところにもねーーー私は無限の自由を感じてねーーーめちゃくちゃ心が安らぐんですよねーーーたぶんこれがハロウィン好きな理由そのまんまなんでしょうねーーー
2018/07/29(日)
14:36
日々
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ペンは剣よりヒプノシスマイク
数か月前からチラホラTLで見掛けるようになった謎フレーズ。また何か変な(語弊)ジャンルが爆誕したんだろうなあと思っていたら、審美眼?価値観?を信用しているインターネッツ有名マンの方が激推しされていたので軽率に触ってみました。
感想としては、まだ始まったばかりのコンテンツだから今後の展開が予想も付かないんだけど、それを加味してもハチャメチャ加減が面白いなあという感じ。
作品名が『ヒプノシスマイク』。原作はラノベでも漫画でもアニメでもゲームでもなく、楽曲(CD)。
音楽レーベルのキングレコードが、ヒップホップ文化の拡大・女性リスナーの獲得を計り、ついでにガッツリCD売ったるで~という野望のもと仕掛けた企画のようです。キャラデザが乙女ゲーの会社のようで、そこんところも上手。
昨年の秋に始まったばかりなので、今のところ原作であるCDが6枚しか出ていません。現時点でそのうち七割はyoutubeで、九割はアマゾンプライム等で聴けます。アマプラ入ってる人、チャンスです。
近未来、もしくは別宇宙の日本はバチボコ女尊男卑社会であり、女性が全てにおいて実権を握っています。
東京の千代田区的な場所(多分もっと広い)が高い壁で仕切られた女性専用特区のようになっていて、重要機関は全てそこに集まっている? ハイクラス女性はそこに住んでいる? そんで、その特区に住めない女性と全ての男性が壁の外で日夜領土争いをしている? そんな感じの世界観です。めーっちゃふわーっとしてます。
その世界ではすべての武力が放棄されています。武器と軍隊が存在しない。それじゃあどうやって領土争いするかっていうと、ここでヒプノシスマイクの登場です。
ヒプノシスマイクを通すと、言葉という音に物凄い精神干渉力が生まれまして、要するに相手のメンタルを物理で殴るような真似ができるんですね。で、より攻撃的かつ効果的に言葉をぶつける手段がラップなわけです。
これもはや第二の武力やん、というのは突っ込んではいけないんだと思います。「非合法なマイク」みたいな台詞も出てくることから、恐らくこの世界では銃刀法みたいな感じでマイクの所持が免許制になってるんじゃないでしょうか。知らんけど。
各自治体の中で一番強い奴らを決める小競り合いはたぶん日常的にあって※想像です、それで勝ち抜いたチームがその自治体を代表して他自治体とラップバトルをし、勝ったら領土を貰える?みたいな…そんな感じ…たぶん。
で、いま東京近辺で大きな自治体(=ディヴィジョン)が渋谷・新宿・池袋・横浜。各3名で構成されたこの4チーム=12人が登場人物です。
自治体同士のラップバトルは、ハイクラス女性たちの見世物になっています。剣闘士みたいなもんだね。そのためにわざわざ先述の女性専用特区で行われます。横浜から行くのめんどいな。
現状で分かっている設定はこれだけです。あまりにもふんわりしている。鼻セレブもびっくりの柔らかさ。
「ラップの面白さを知って欲しいから世界観はそこまで重要じゃない」のか、「これからガンガン闇出して行くぜ~(まどマギみたいに)」なのかは分かりません。
私としては男の命のやり取りを見世物にする女尊男卑社会、なんて強めのアッパー打ち出して来たんだから、責任取ってしっかり闇深く掘り下げてほしいなと思っています。まあそしたら風呂敷畳むの大変になるだろうから、もし前者ならこれ以上はデリケートゾーンに触らない方がいいと思う。
閑話休題
私が感心したのは、キャラを使ってラップを打ち出す/ラップを使ってキャラを売る、の巧妙さ。
ラップってめーっちゃくちゃいっぱい喋るんですね。たいていの邦楽ポップスは一曲4分前後だと思います。ヒプノシスマイク(以後ヒプマイ)の楽曲も概ねそんな感じですが、歌詞の量が半端じゃない。これは楽曲が原作にもなります。
ラップの歌詞(リリック?)って押韻と言葉遊びで成り立ってることが多くて、クソ文系女としては漢詩と和歌のハイブリットだな、と思いました。掛詞も本歌取りもあるんだよ!
一口にラップと言っても、ストイックにリズムと押韻で構成された曲、コール&レスポンスがメインの曲、リズムに合わせて散文詩を読むような曲、ほぼポップスなんだけどよく聴くと押韻してる…みたいな曲など様々。原作ありきのキャラソンよりも、各段にそのキャラの思想哲学が濃く出るなと思いました。
現状出ているCDのうち、最初の4枚はまあ各チームごとのキャラ紹介みたいなもんです。1枚のCDにキャラのソロ曲が1曲ずつ+ボイスドラマが2トラック=5トラック構成。ボイスドラマは凄い短くて、あくまでも主役は楽曲(ドラマCD恥ずかしくて聴けないマンとしては大変嬉しかった)。曲を聞いてそのキャラの声、性格、生い立ち、信条等を把握した上で、「この3人はこんな風に出会ったよ」「この3人は集まるとこんな風に遊んだり喋ったりするよ」をボイスドラマで履修する。あまりに無駄がない。
最近出た2枚はいよいよラップバトルで、池袋チーム(Bastar bros)対横浜チーム(Mad Trigger Crew)、渋谷チーム(Fling Posse)対新宿チーム(麻天狼)です。こちらはお互いのチームを罵り合う6人合唱?曲・チームごとの曲×2・ドラマパート×2=5トラック。ラップのスタイルも多種多様なら敵チームへの攻撃の仕方も多彩で、ラップって色々あるんだなあ…面白いなあ…とキングレコードの思惑に乗せられている次第。
あとこの作品が受けた背景には、現代人の多忙さと疲れがあると思っています。そもそも声も滑舌も良い声優さんたちが大きな声で威勢のいいこと喚き散らすんです、無駄に元気が湧いてきます。また、この作品の原作は音楽。読む必要もプレイする時間も必要ありません。ドラマCDを通勤電車で掛けると気が散るでしょうが、音楽なら自転車漕ぎながらでも部屋片づけながらでも聴けます。ついでにCDが割と安い(2000円)。自動予約のアニメ録画やまとめ買いした漫画が溜まる一方のオタク、課金疲れのソシャゲプレイヤー等に刺さったのではないでしょうか。
キャラとしてはこいつが好きだけど、曲作りの趣味はこいつと合って、ライムの刻み方はこいつがいい、みたいな感じでお気に入りも複合的要素があります。わたしはとにかく滑舌とリズム感の良さを押し出してくるラップが好きなので、お気に入りは銃兎・帝統・二郎。一郎は…何か別次元だから…。キャラとしては理鶯が好きです。曲は独歩と一二三が好きです。お分かりでしょうか、この作品のキャラ名は難読です。
ただ一つ、このコンテンツの気に喰わない点を挙げるなら、それはアイドル産業でお馴染みの「投票権商売」であること。
ラップバトルCD(及び一部のグッズ)にはシリアルコードが付いていて、それで勝たせたいチームに投票できるんです。これで勝ったら(負けたら)どうなるのか具体的には分からないんですが、普通に考えて勝ったチーム同士で決勝のバトルCDが出るんでしょう。推しチームやキャラの出番を増やしたいがために、同じCD何枚も買ったり別に欲しくないグッズ大量に買ったりする人が沢山出ると容易に想像できますね。ここは明確にクソだと思います。
いま巷で話題の女尊男卑設定への問題提起、あれに関してはまだ私は早計だと思っているので(前述のように、このコンテンツが世界観をどういう風に扱うのかまだ判断できない)あまり考えていないのですが、投票権商売は本当にクソだと思います。
とはいえ女性向けコンテンツとラップの融合は本当に面白いので、興味を持たれた方はぜひ以下2曲を聞いてみてください(なぜか続けて再生されます)。12人がバトン渡しみたいに歌い繋いでいく曲(軽い自己紹介)と、チームごとに威勢のいいこと言っていく曲(軽いチーム紹介)です。
2018/07/25(水)
13:42
その他
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デンデラ
『暗いところで待ち合わせ』に、べげさんのピクシブへのリンクを貼りました。というか挿絵がべげさんの手によるものであると主張するのを忘れていました。イーン!
あのお話は、べげさんの誕生日に送り付けたものです。
典前の修行がまるで出来ていない素人仕事です。その分べげさんの好きそうな要素を考えて組み込んでみたという、まあべげさんにだけ面白がって貰えたらそれで大満足、というお遊びでした。
そしたらなぜか挿絵が付いて戻ってきてな。
こうなっては公開するのが典前界隈の人々への誠意でしょう。発作的にピクシブアカウントを消したりするかもしれないので、拙い文章ですがサイトにも掲載した次第です。
べげさんの描かれる作品の世界観が本当に好きなんですよね。笑いと哲学の分水嶺。灰色を表現することで黒と白を際立たせるような豊かなモノクロームの世界。
あと、べげさんの絵やお話を読んでいると「関係性の数だけ情念の形がある」というか…要するに愛や恋という言葉の無限の可能性を見る気持ちになります。
もはや二つの存在の間にあるものへ、無理に名前をつけてパターン化することが、ナンセンスに思えてくるというか…自由な気分になれますね。
2018/07/08(日)
21:01
その他
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彼のベイビィ
ジョジョ5部アニメのジャパンプレミアから一夜明けましておめでとうございます。
来週から放映が始まるような心境なのに10月って何月のことなんでしょうね。
あのクソ格好いいPVを無限に観て気をまぎらわしたいので、早く公式で出して欲しいと思います。
声優さんからも製作陣からも、プロシュート兄貴とフィレンツェ行き超特急の話題が出て驚きました。
敵サイドにも物語がある、全エピソードをアニメ化する、との言葉もありましたし、きっと暗殺チームや親衛隊にも相応の熱量を掛けてくれるのだと期待しています。
私的には(人気があるからといって)敵サイドのエピソードを増やすオリジナルストーリーの挿入などはせず、ただ原作にあることをそのままなぞって貰えれば大感謝です。
ところで、ノーカットということはソルベのカットは額装されるしメローネの強制猥褻婦女暴行もノーカットなんですよね。ド深夜でお願いしたいですね。あまり世間に気を使いたくないですね。
メローネのベイビィ・フェイスはいつ何時でも誰かと語り合い意見を交換し知見を高めたいと私が望むスタンド上位三体に入ります。あと二体はグレフルか…スティッキィか…その時の気分でころころ変わるな
五部のスタンドは解釈が難しいのが多いですね。
ギャグ二次創作だと変態枠、えっちな奴だと媚薬調達係とエロ方面の便利屋になり易いメローネですが、私的に彼ってそこまで変態じゃないんですよね。私は正気だ。話を聞いてくれ。
メローネが変態扱いされる所以って、全ては彼のスタンド能力の都合によるものであって、彼の性格に由来するものじゃないと思うんですよ。
たぶん
・若い女へ出会い頭に健康状態を聞いてくる
・〃にビンタされて大喜び
・→ついでに自分をビンタした指を舐める
・〃に好みのキスの作法を示させる(ジャンプ掲載時は好みの体位でした)
からの
・スタンドに若い女をレイプさせてスタンドの子を孕ませる
で文句なし極めつけの変態扱いなんですよね。
とりあえず、ここまで性的な方面に全振りしたスタンド能力は唯一無二だと思います。それは間違いない。で、このセクシャルなスタンドはメローネの精神の具現化であることも間違いない。でも、性と生とセックスに直結するスタンド能力だからと言って、メローネがそれを好んでいると考えるのは早計ではないか? パンナコッタ・フーゴさんみたいな例もありますよね?
私がそんな風に穿って見たくなる原因は、女から個人情報が齎されそうになったとき、かなり過敏に反応してそれを拒否したことです。
もしもメローネがエロくて女好きな変態キャラなら(ストレートに考えると、高飛車な女が化け物に犯されて人外の子を産むところを見ると興奮する、みたいな)、エロい目で見ている対象とは長く接したいと思うだろうし、そこに付加価値が付くことを喜ぶと思うんです。
せっかく「私の一族が黙ってない」とか「政財界にも顔が効く」とか自分から喋ろうとしてるんだから、最後まで聞いて「こんな思い上がったクソ女を俺のスタンドで妊婦にしてやるぜ~」って思った方が楽しいじゃないですか。
それなのにメローネ、自分の問いへの答え以外は何も求めないんですよね。わざわざ遮って「そういうのは必要ない」って言っちゃう。
ビンタされて喜んだのも女に殴られて興奮したわけじゃなく、「手首や腰の力の籠め方と反射能力」から健康状態を測り「躊躇なく他人を傷つけられる暴力性」からその性格にも満足して喜んだんですよね。指を舐めたのも血液型を当てるためだったし。
好きな体位を聞いたときに至っては、「立派な子どもを産むため」に「重要なのは君の好みだ」と言った上で「早く決めてくれ、次に進めない」と急かす。
要するにメローネの変態っぽい行動って、全部より良いベイビィを作るための必要条件であって、彼の性欲に結びついていないように見えるんです。事務的というか、彼にはこの「子作り」の過程を楽しむ気が無い。
私の勝手な妄想ってわけじゃないと思うんですよね~。ベイビィ・フェイスというスタンドは
①ターゲットの血を取り込んだ「親機」にターゲットと相性の悪い女を犯させる
②女に産ませた「子機」に女(母親)を喰わせ成長させる
③「子機」に死の概念と殺害方法を教育する
の三段階を経てようやくターゲットの追跡と殺害が可能になる非常にめんどくさい奴ですが、準備が面倒なスタンドほど条件が満たされたときの無敵っぷりも凄いという例にもれず、非常に強力なスタンドです。
(余談ですが、ベイビィのパラメータ評価は合計するとホワイトアルバムに次いで暗殺チームの二番手。彼らのスタンドは主人公チームに居てもおかしくない優秀さです)
で、メローネのことを考えるにあたって問題になるのが、彼が力を入れている?感情を動かしている?のが、①ではなく③のステップだってことなわけです。
産まれたベイビィとのやりとりや、ベイビィを育てる過程ではかなり彼の感情が表現されています。また、教育の時にはメローネがいつもの悪役然とした表情ではない、真顔?素の顔?を見せています。情操教育のためにわざわざ絵本を使用するような、手間を掛ける遊び心もあります。そして、ベイビィとの会話はメローネ学(いま作った)上の非常に重要な示唆も与えてくれます。それが
――お母さんが僕のこと くさいと言っている
――汚らわしく て 気持ち悪い と ののしっている
「ああ、そうらしいな。で、お前はそんな彼女のこと どう思う?」
――なんて いいお母さんだ!
「良しッ!」「良く学習しているぞッ!」
この流れ。また、このあと予想以上に早く成長したベイビィが、制止を聞かず母親を食い殺したときは「いい母親すぎた」「あの女、『殺す』って意志を真っ先に教えてくれたのはいいが早すぎた」と嘆いています。
スタンドは精神力の具現です。ベイビィ・フェイスにはメローネの思想や哲学、記憶、経験が反映されているはずです。
ここまでで分かった、ベイビィの母親として望ましい資質は「父親と相性が悪い」「気性が荒く攻撃的」「酒、煙草、ドラッグ等を常用している」「自分の子どもを口汚く罵る」「幼い子どもに殺意を教える」。そしてそんな母親を「なんて良いお母さんだ」と慕うベイビィは、才能に恵まれよく成長しているモデルなんですね。
…安易に「これメローネの母親なんじゃねえの」と、「自分の母親の再現率が高くなればなるほど強いベイビィ(メローネのアバター)が生まれるんじゃねえの」と、決めつけて終わりたくなってしまう気持ちをぐっと堪えましてもう少し考えます。
思うにベイビィ・フェイスというスタンドを要約するときに、どう取捨選択するかでメローネの捉え方も変わるんです。
先述の3ステップのうち前半部分に重点を置いた場合、「女を犯し孕ませ産ませ食わせる/男女の関係/セックス」がメインになると思います。でも後半を取ったら「子どもを育て父親を探させ殺させる/親子の関係/教育」がメインになるんじゃないでしょうか。私には、メローネがより情熱を注いでいるのが後半の手順に見えるので、私にとってベイビィ・フェイスは後者のスタンドです。
そうすると、子育て・教育を行うための手段として義務的に男女の肉体関係を消化することになるので、私の中のメローネは逆にセックスに執着しません。彼にとって自分のスタンドに女を犯させるのは、より商品価値の高い子孫を産ませるために乳牛や競走馬を交配する感覚ですし、そもそもスタンドによる性行為は「ターゲットの遺伝情報をベイビィに組み込む」手段以上の物ではありません。
スタンドを精神力の具現=もうひとりの自分、として考えを進めた場合、つまりメローネは親であり子でもあるわけです。ベイビィが「良いお母さん」と慕う女はメローネにとっても理想の母。これが先ほどの「理想の母体はメローネの母親説」を推す非常~に薄い根拠です。
自分の母親に似た女から産まれた子どもがもうひとりの自分である、というのはもはや当たり前じゃないでしょうかね! つまりメローネはスタンドを通して自らを産み直し、育て直していると言えます。私的にエモい()のは、「理想的なベイビィはいつかメローネ自身の言うことを聞かなくなる」ということ。(メローネの理想とする)良い子に産まれ、(メローネの理想とする)良い子に育つと、メローネを嫌いその手を離れてしまうんです。
私はそこまで含めてメローネの願望なんだと思っています。つまり迂遠な自己否定ですね。自分に似たベイビィこそが強いスタンドに育つはずなのに、自分の思い通りに動いてくれない。きちんと指示を聞くベイビィは、恐らく思考力も攻撃力も弱いんでしょう。強いベイビィの自滅を見るたび、そして従順なベイビィをデリートするたび(ベイビィはターゲットに合わせた特注生産なので、たとえ生きて仕事を終えたとしても生かしておく意味が無いと思う)、メローネは何を思うのか。
そういうことを考えているときが一番、メローネという男の深淵を覗き込む気分になります。
ここに「父親」の要素を加えてしまうともう考えることが多くなり過ぎてわやですね。ベイビィは教育される前から、つまり生存本能として「ターゲット(父親)を見付ける」機能を持っています。「父親を殺す」機能は教育による後付けなので、メローネの性格や精神を考える要素になる得るのは前者ですね。「母親を喰って成長し、父親を探す子ども」。メローネ本当に…お前は何なんだ…。
何の考察もせずスタンドを見たままに言うと、シャブ中の母親が行きずりの相手との間に作った子として産まれ、両親は気が合わないのであっという間に破局、顔すら覚える前に父親は失踪、日常的に母親からの暴言と暴力に晒されながらも母親を慕い続けた子ども時代、成長して母親の稼ぎを盗む・もしくは薬をやりすぎてラリパッパになった母親を売るなどして得た金で家を飛び出し父親を探し、流れ流れてギャングの殺し屋に…っていう感じなんですけど、スタンドから得られる情報だけでこれだけのストーリー性が生まれるんですよメローネって男は。
ここまで性と生のカルマを鍋で煮凝りにしたようなスタンド(とキャラクター)はそうそう居ないと思うんですが、更にですよ。上の「スタンドからめっちゃ短絡的に考えたメローネ半生」のアウトラインをふんわりなぞるようなキャラクターが居るんですよ。偶然にもそのキャラクターのスタンドは「生命を産み出す」で、これまたふんわり似通ってるんですね。誰だろうなこれ~
第五部主人公、ジョルノ・ジョバァーナ氏です。
2018/07/07(土)
17:02
JOGIO
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